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再会。 [キューバ]

■Ibrahim Ferrer イブライム・フェレール

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 初めてブエナ・ヴィスタ・ソシャル・クラブ(以下BVSC)の音楽を聴いたのは、ちょうどロンドンですることもなくフラフラしている頃で、しょっちゅう出入りしていたピカデリーサーカス近くのタワーレコードやその近くのHMVではBVSCのCDが山積みになっていました。ジャケがとてもカッコよかったので内容もロクに確認せず購入。これがロンドンで先端の音楽なのだろうな、くらいの気持ちでCDを買った。僕は当時24歳。今から18年も前の話です。

 生まれて初めて聴くキューバのジャズ。英語圏以外の音楽を購入するのもそれが初めてでした。もちろん、ライ・クーダーがプロデュースであったことが一番の購入動機ではあったけど、何かこう、うまく説明できないけどジャケットから伝わる「匂い」というか、ただ事でない未知の音楽の凄みが、それはもうジャケットからガシガシと伝わってきたのです。

 内容は今更僕が説明するまでもなく、キューバで既に忘れられていた老ミュージシャン達をライ・クーダーの発掘によって新たに再生させ、録音した、という感動の音楽。その記録はヴィム・ヴェンダースによって映画化されて、僕も帰国後渋谷のシネマライズ(今は無き)でそれを見ました。映像と音楽の圧倒的な素晴らしさにただただ感動したのでした。

 でも、正直なところ最初は難しかったかな。聴きなれないスペイン語の歌とロック耳には馴染みのないパーカッシヴなラテンのリズム。そして強烈な哀愁。おっちゃんたちの音楽。むむむ・・・。
 まあ、判るわけがないですね。することもなくチャラチャラと外国をふらふらしているような中途半端な若造には。でも理解したい気持ちだけはあった。何か大事なものが潜んでいることだけは察しがついていた。でもピンとこない。ヴェンダースの映画を見るまではそんな感じでした。

 
 そして先日、ピーター・バラカンさんのラジオで彼らの来日を知りました。もうすぐだそうです。そんなことを聞いたら無性にBVSC関連の人たちの演奏が聴きたくなって、棚の奥から引っ張り出してはそれ以来毎日のように貪り聴いてます。


 ・・・し、沁みるなー。


 表題のイブライム・フェレールも、最長老コンパイ・セグンドも、ルーベン・ゴンザーレも今はもう居ません。みんな何年か前に亡くなってしまっています。でも、今回の来日では歌姫オマーラ・ポルトゥンドが来日するそうです。御歳85。残念ながら僕は見に行けませんがきっと素晴らしい音楽を届けてくれることでしょう。

 イブライム・フェレールの人生(映画を見てない人はぜひ見てみて)を考えたら今だって僕なんて小僧も小僧ですが、以前と違って何かこう身体に、そして血管の隅々まで、その音楽が染み渡るのだよなぁ。「生きる」ことの意味。ポジティヴな意味でも達観的な意味でも、そしてネガティブな意味においてさえも彼の歌がしっくりくるのです。この音楽の本質を受け入れられるようになった気がします。

 妻と二人、自力で店をやって毎日が結構シビアなだけに、イブライム・フェレールの歌は僕にとってはまさしく癒しのブルーズ。先日、「店が3周年を迎えました」という主旨の文章をFacebookに投稿したらいろんな人がおめでとう、と言ってくださいました。嬉しかったです。やはり、慣れない土地での3年の緊張感は半端ではなかった。そしてふと、3年経ったなー、と感慨にふけっていたら再びBVSCの音楽と出会ったのです。自分の棚からCDを引っ張り出しただけなのだけど。「再会」。それは、今のタイミングだからこその嬉しい「再会」でした。

 全く意味がわからなくとも、スペイン語の歌詞をせめて音面だけでも覚えられないかな、と只今奮闘中であります(笑)

 
 今週も大変忙しくさせていただきました。ありがとうございます。月曜日の夜には身体も結構ギスギスなのでブログのテンションもどうしても「哀愁系」になりがちです(笑)そのあたりをご考慮の上、俺も(私も)たまにはBVSCでも聴くかー、となってもらえたなら幸いです。本当に良い音楽ですから。

 ではでは、また水曜日に。



boosan
 
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