So-net無料ブログ作成

ライドが帰ってきた! [ロック]

■Weather Diaries ライド

weather diaries.jpg

 今日は所用がございまして臨時の休みをいただいております。ご来店を予定に入れてくださっていた方がいらっしゃいましたらお詫びいたします。急な告知で行き届かなかったかもしれません。申し訳ございませんでした。

 さて、6月はおかげさまで当店はなかなかに忙しくさせて頂いておりまして、これといった話題のない月なのに閑散に喘ぐことなく無事に営業できるのは大変ありがたいことでございます。抹茶とホワイトチョコレートのNYチーズケーキが好評です。正直に言うと、かなりギリギリまでシーズナルのケーキを考えあぐねていたのですが、結果から申し上げると抹茶にしてよかった。というか、皆さんかなりお好きなんですね、抹茶。僕ら店員2名は実のところそれほど熱い思いを抹茶に持っていたわけでなく、苦し紛れにネタを絞り出した代物でしたので、これほどまでに喜んでもらえるとは想像もしておりませんでした。(試作は結構苦労しました。抹茶って入れすぎると苦くなるだけで、食べづらくなるだけ。いかに抹茶の風味を立てつつ食べやすくするには◯×の存在が欠かせませんでした)長くやっていると思わぬ良いこともあるものですね。一安心。ふー。

 今日はこちらのライドの20数年ぶりという新譜について。ライドといえば90年台シューゲイザーバンドの代表格ですが、正直に言ってまさか復活するとはこれっぽっちも思ってなかった。数年前にフェスに再結成して登場したのは見ましたが、まさか音源が出るとは。アンディがオアシスに入った時点でスタジオミュージシャン的な生き方をしていくのかなあと勝手に思ってましたから。
 
 しかし、それにしても実に素晴らしいです。このアルバム。40台後半のおっさんたちが集まって作ったアルバムとは思えないほど、若々しく瑞々しくそして今日的。それでいてあの頃(90年台初頭)のなんとも言えぬライドらしい透明感というか桃源郷的幻想感というか、ちょっと他のバンドでは出せないあの「青い感じ」が今回ちゃんとあるんです。
 サウンドはお得意のノイジーなギターは完全に影を潜めているし、ちょっとだけエレクロトニカを経由した時代の流れを感じさせるものだし、昔とはだいぶ違うのだけど、音の世界観だけはあの「青」の時代と変わらないのです。それでいて歌と演奏のクオリティが断然上がっている。しかも曲が良い。

 僕はライドっていうバンドはまあまあ地味なバンドだと思っていて、決して大きなメロディや派手なアクションがあるわけではない(もちろんシューゲイザーなので当たり前ですが)。もちろんそこが魅力なのですが、以前の作品に比べ今回の新譜は何度も聴きこむほどに歌心的な味わいが増すのであります。じわ〜っと沁みてくる。いいなあ。人の年季は音に出るなあ。

 そう言いながら、実は僕もまだフィジカルでの音源を手に入れているわけではなく、アップルで散々聴き倒している段階であります。最初は久しぶりすぎて半信半疑でしたから。その内容に。散々聴き倒したらこれは買わないとマズイ、となった次第なのです。さっきアマゾンからメールが来て注文したアナログ盤が発送されたとのこと。やった。到着がとっても楽しみであります。

 明日6月22日木曜日より、当店は通常営業です。抹茶もゴルゴンゾーラもプレーンもあります。カレーも。今日はこの後、久しぶりに何も用事がないのでのんびりダラりとする予定です。ビール飲んでごろごろします。昨夜はあの大雨の中、愉快な友人たちとかなり久しぶりに飲みに行きました。明太子ポテサラのチーズ焼きを2皿注文してしまった。美味しすぎて。いっぱい喋って楽しかったです。リフレッシュ。


 というわけで、ようやく梅雨も本格始動しそうですが、明日からの皆様のご来店心よりお待ちしております。


boosan

*「青い」時代の名曲。再結成後のノイズレスな演奏。いいなあ。

久しぶりのウィーザー。 [ロック]

■Weezer(white album<) ウィーザー

weezer white album.jpg

 ウィーザーの最近作をアナログで購入しました。SNSで知り合った方達の「どうやらウィーザーの去年出たやつはなかなか良いみたいだぞ」という文言を目にしまして、気になって少しばかり試聴してみたのですが、これはここ数年の「なんとなく普通のバンドになってしまった。僕らの好きなあの出た当時のウィーザーじゃないじゃん」を見事に払拭した快作だったのです。

 端的に言うと1stと2ndの要素がどちらもあって(やや1stが強いですが)、しかもそれにBeach Boys的ハーモニーが加わった感じ。いやあ、すごく良い。素晴らしい。曲によっては「あの時のあの感じ」(これ僕と同年代の70年代生まれのオルタナ傾倒派の皆さんには、解る方多いと思うのですが)がおっさんの涙腺を刺激するですよ。まったく。切なくて愛しくて、キュンとなっちゃうあの感じ。

 やはりこのバンドはラウドな「メタル・パンク崩れ」的演奏が魅力で、それなりに爆音で聴くのが良いに決まっているのですが、筆者のようにそろそろアコースティックも良いよね〜、といった角が取れて丸くなってきたおっさんにはウィーザーの初期サウンドは少々やかまし過ぎる訳なのです。若い頃はそれで良かったけれど。今回その辺が上手いこと聴きやすく、しかもそこそこラウドなんすよね。ウィーザー的ラウドネスもきちんと包括しながら、耳心地が良い。メンバーも皆まあまあおっさんだもの。そりゃあ、こちらと同じ嗜好の変化はあってもおかしくない訳で・・・。
 それで、僕らの世代っていうのはウィーザーやらTFCを聴いた後に実は60年代っていうのはPopミュージックの宝庫だったんだと、Beach BoysやZombiesなんかを逆追いしたりする訳で。その辺の音楽探索的な時間軸も見事に40代のおっさん向けに仕上がっていて文句のつけようがないんです。

 そんなこんなのWeezer。久しぶりにヘビロテでございます。2000年の衝撃的なサマソニでのステージを思い出しながら、未だ衰えないソングライティングを存分に発揮してくれたリヴァースはやはりただもんでなかったと染み沁み。こういう現在進行形原点回帰は嬉しいですね。おすすめ。是非みなさんも。

 
 今週19日(金)は都合によりお店は臨時休業です。ちょっくら大阪までTortoiseのライブを見に行ってきます。念願。その辺のこともおいおいブログにアップしていきます。ご迷惑をお掛けしますがどうぞよろしくお願い致します。


*このアルバムで一番Beach Boys的な曲。


*2000年サマソニ時のリヴァースの勇姿。




Teenage Fanclubの季節。 [ロック]

■HERE ティーンエイジ・ファンクラブ

here.jpg

 ようやく確定申告も終わり、結構プレッシャーのかかっていた前職の仲間の結婚パーティでの演奏(余興です、笑)も終わり、平常心を取り戻しつつ少しづつ春の訪れを実感する日々でございます。皆様、いかがお過ごしでしょうか。

 残念ながらティーンエイジ・ファンクラブ(以下、TFC)の久しぶりの来日公演にはお店があるので行けませんでしたが、改めて若い頃聴いていた音楽が最近の僕の流行り。それらもすでにもうロッククラシックの仲間入りだなあなんてことを考えながら、このTFCの最新作「HERE」を聴いているところであります。最初は正直に言って「・・・」な印象だったこのアルバム。今回の来日が近づくにあたりYouTubeで最近の動画を見てみたのですが、実際にこのアルバムの曲を演奏するメンバーの姿を見ると随分と印象が変わりました。そういうことってありますね。なので、益々ライブに行くって大事というか。。。

 すっかりおじさんになってしまったノーマンなんてかなりご愛嬌ですが笑、おじさんになってもちっとも変わらぬ素晴らしい音楽を届けてくれる彼らの存在は、やはり自分がおじさんになった今でも大きかった。

 どうぞこのかっこいい演奏を見てください。次回はTFC兄さん、平日に来日してください。心の底からのお願いです、笑。



boosan




ノエル・ギャラガーみたいにお願いします。 [ロック]

■Definitely Maybe オアシス

oasis definitely maybe.jpg

 新年はなんだかオアシスな気分が続いています。年始に伸びに伸びきった髪の毛をいよいよバッサリ切りたくなりどうしようかと思案していたところ、たまたまオアシスの解散間際の映像をYouTubeで見ていて、なんとなく次は「ノエルだな」と思ってしまったのであります。翌日、馴染みの美容室でのオーダーはそのまま「ノエル・ギャラガーみたいにしてください」と注文。一瞬固まった美容師さんの反応を僕は見逃しませんでしたが、さすがはプロ。多くの素材(僕の容姿)の問題を抱えながらも見事に「ノエル風」にしてくださったのあります。僕にとっては「髪を切る」という行為は、半ば「刈り上げをする」と理解していた40数年でしたので、生まれて初めて刈り上げないというちょっと「贅沢な」オーダーはなかなかに緊張感のあるものでした。

 オアシスの映像を見ていたのは、来月知人の結婚パーティで一曲頼むよとお達しを頂いていたので、何の曲にしようかと考えていたところ、やはりピースフルなあの名曲(Don`t Look In Back In Anger)が良いのではないかと、全く時代の潮流を無視した懐古趣味丸出しのしかも超ベタ、というおじさんの小さな楽しみが故だったのですが、なんだか改めて良いっすね、オアシス。

 そんな新年なので来る日来る日も昔のアルバムを引っ張り出しては、朝の仕込み中や閉店後の掃除タイムに爆音でロックンロールなのですが、若いころ聴いてた頃より何だか良いのだよなあ。シンプルな演奏とこれ以上ない完璧なメロディ。こちらが「くるぞくるぞ」と期待いっぱいで構えていると予想通りの大泣きの大サビ。もう、「わわぁーっ」ってなっちゃう。音楽ってこれっすよね。難しいこと言わないでさ、大きい声で歌ってりゃ良いじゃん、的な。


 "I need be myself. I can`t be no one else.
  I`m feelin supersonic, give me gin and tonic"

 この1stアルバム収録の「Supersonic」の出だしの一節。この歌詞が好きなんです。

「俺は俺でなきゃならない。他の誰にもなれやしないさ・・・」

 
 僕が長年刈り上げ(もしくは坊主)にしていたのは他でもないそのかなりハードな「天パ」のせいで、それを隠したいがためにずっーっと短く刈り込んでおりました。(これ、本人にとっては深刻ですよ。なんせ天パなだけで小さい頃は苛められるのだから。これ本当の話)それがもういいかげんいい歳のオッさんになって天パだなんだを気にしてるのもアホらしくなり、また最近は髪質も幸か不幸かどんどん柔らかくなり、若い頃のような剛毛にならなくて済んでいるのであります。「このまま天パでいいか」とオッさんは思うようになったのであります。

「俺は俺でなきゃならない。他の誰にもなれやしないさ・・・」



 ちなみにご本人はこんな感じ。ソロになってからの大人っぽい「Supersonic」を弾き語りしているところ。かっこいいっすね。この人、若い頃より今の方が断然かっこいい。


 まあ、しかしながら髪を切って数日経った今の僕はといえば、ノエル・ギャラガーというよりはどちらかというと、天気予報が得意な元都知事のご子息のような感じに仕上がってます(笑)やはり素材の壁は厚かった(笑)

 

 今日はいつもに増して何も内容がありませんね。本当にすみません。そんな1月のグダグタな午後でありました。タルトタタン今日も明日もありますよー。


boosan


年末。 [ロック]

■LIFE JOURNEY レオン・ラッセル

life journey leon russel.jpg


 ご無沙汰しております。すっかり年末ですね。ずーっと放置しておりました、このブログ。近所のおしゃれな食堂のおねえさんがブログを更新されているのを見て、自分も更新せねば、と思った次第です。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
 
 おかげさまでここ一ヶ月くらい忙しくさせていただいてました。「当店、カレーの印象が強いかと思いますが意外と自家製のケーキがイケるんですんよ」、といった感じの宣伝的な投稿をインスタグラムにガンガンやっていたら、いつの間にか若い女性のお客様がコンスタントに来てくださるような状態になり、来る日も来る日もケーキを焼き続ける日に追われておりました。といっても、当店ケーキの担当は妻。仕事が増えたのは妻なのであります。私はせいぜいキャロットケーキの人参を刻んだり、タルトタタンのリンゴの皮を剥くくらい。完全に助手なのであります。なので、偉そうことを言える身ではありませんが、その分の溢れた雑務をやったり、接客だって多くなったり、僕だってそりゃ、まあまあ忙しく。。。
 しかしまあ、甘いものっていうのは良いですね。自分もかなり好きではありますが、人がケーキを食べて幸せそうな顔をしているのを眺めるのはなかなか良い心地でございます。

 今年もあと10日ほど。このブログに関しては全くと言って良いほど進化は見られず、むしろ更新ペースはどんどん遅くなり、挙げ句の果てには「今日は暇だ。誰か助けて」的な内容に終始するといったマンネリもいいところで、店主の気概が全く感じられないものになってしまいました。反省。まあ、でもね、こうやって該当のレコードを聴きながらパソコンをパタパタしているときは私なりにかなりの集中力を使ってるんです。その瞬間は懸命ですので少しだけお付き合いいただけたら嬉しいのです。

 今年は後半レオン・ラッセルの訃報というビッグニュースが届いてしまいました。残念です。僕にとってのレオン・ラッセルといえば正直なところ、学生時代に「Song for you」やライブ盤に熱中していたくらいで、その後はそれほどコンスタントに聴いていたわけではありませんでしたが、亡くなったと聞くとどういうわけか随分と寂しくなり、ピーター・バラカンさんもラジオで紹介していたこの遺作となったこのレコードを思わずポチってしまいました。

 素晴らしい。本当に素晴らしい。若い頃のギラギラとしたファンキーさは影を潜めましたが、なんとも言えぬ味わいのある優しい男の魂歌を堪能できます。ほとんどカバーですが、特にB面のオーケストラをバックにつけたビリー・ジョエルのカバーなんかは涙腺崩壊ものであります。ジャケットの強烈さとは裏腹に聴きやすいレコードですので、年末、なんか雰囲気のある良い音楽ないかなあ、という方にぜひ。暖炉の前でシングルモルト、といった趣でございます。

 
 おかげさまで最近では、すりおろした野菜や蜂蜜などで少しばかりマイルドになったビーフカレーが地味に好評です。秋冬仕様。今まで「いくらなんでも辛すぎて食えねーよ」という(だったであろう)方からご注文を頂けるようになりました。とても嬉しいです。牛バラ肉がトロトロです。タルトタタンも年内あと2回作ります。SNSには必ず投稿しますのでお好きな方は楽しみにしていてください。

 
 年内、もう1〜2回このブログも更新できたらと思ってます(笑)


では皆様、素敵なクリスマス、年末をお過ごし下さい。



boosan



10月最後の週末。 [ロック]

■SCHMILCO ウイルコ

schmilco.jpg

 やはり今年出たアルバムの中でもっとも思い入れが強いのがこれ。ウイルコの新譜、「SCHMILCO」。いやあ、これは本当に素晴らしいです。昨年出た「STAR WARS」と対を成すような印象のアルバムで、あちらが結構ノイジーだったのに対して、今回はアコースティックギターが基調となった楽曲がほとんどのフォークロック集。でも、初期の楽曲に多かったカントリー風味なものというよりは、地味ながらもポップなソフトロックといった印象。少しだけアシッドフォークのような難解な部分もあったりしますが、全体的にヒンヤリとした残響感に特に優れた、コンセプチャルにも思えるほどまとまりのあるアルバムです。誰かが「ジョン・レノンの新譜かと思った」的なコメントをされてましたが言い得て妙。賛成、賛同。
 多分、録音時期が同じだったのでしょう、前作からのインターバルがすごく短かったのも嬉しかった。バンドのハードな面とソフトな面を分けてリリースしてくれたのは聴く側としてもとっつきやすい。2枚組の傑作「Being There」、メランコリーな「Sky Blue Sky」、この2枚と併せて僕のウイルコ好きなアルバムベスト3に今のところ認定なのであります。もし、まだウイルコを知らないよ、という方がいらしたら上の順番で聴いてもらえると良いかなと思います。他にも素晴らしいアルバムが何枚もありますが、この3枚を聴くとウイルコのメロウサイドの良さがぐぐっときます。ぜひに。

 先日、インスタグラムでもちょこちょこ覗かせていただいているお客様が来店されて、店内でこのレコードがかかっていることをすごく喜んでくださった。ウイルコをかけて誰かに喜んでいただいたのはこの店を始めて以来初めてのこと(笑)もちろん、このレコードが素晴らしいからこういうことが起こるのかと思いますが、なんとも言えぬ癒しと寛ぎ、知的好奇心をくすぐるサウンドなんすねー。何となく場の空気も良くなります。変な言い方ですが、喜んでくださってありがとうございます、です。
 というわけで、9月の購入以来相当な頻度でかけてます。うちのスピーカーとも他のレコードに比べて比較的相性が良いと思ってますので気になる方は、ぜひ聴きに来てくださいませ。

 そんなこんなの10月も終わろうかという最後の週末。徳島は朝から雨がしとしと。降ったり止んだり。そのせいかどうなのか、2日連続ブログを更新できるほど店内は日中より陸の孤島状態でございます(笑)10月末って皆さん、仕事多かったりするんすかねー。それとも歓送迎とか意外と多いんすかねー。はてー。そ、それとも・・・。
 予想を遥かに超えた閑散ぶりに店主も副店主(妻)も完全にお手上げ状態です。それでも、晴れて大盛況な週末土日を夢見て背水の仕込みっぷり。キャロットケーキもゴルゴンゾーラもマーブルも。カレーだって冷蔵庫パンパンになるまで強気の仕込み。どうぞこの土日、皆様よろしくお願い致します。ちょっと本当にマズい・・・(笑)

 明日からは我が広島東洋カープも背水の陣。日曜日は黒田投手の良き花道となりますよう我々も祈るのみです。我が店のことも祈るのみです(苦笑)

 
 では皆様、良い週末を。





boosan
 

ディランを聴かねばならぬ。 [ロック]

■HIGHWAY `61 REVISITED ボブ・ディラン

BD Highway 61 revisited.jpg

 僕は1973年生まれ。10代後半の頃流行っていたのはハードロック。あっちもこっちもハードロック。15〜6歳で音楽に完全に目覚めた当時の僕のヒーローはガンズ・アンド・ローゼズでありブラック・クロウズでありニルヴァーナでした。音楽性はマチマチだけど、みんなとにかくギターがやかましい。ブラック・クロウズに限っては古いブルーズやソウルなんかをベースにした渋くて大人なロックンロールだったけど、それでも今の感覚からするとギターは随分とやかましい。でも、それがとにかく一番。ギターがラウドでなくてどうする。皆んな長髪。黒ズボンはピチピチ。ニルヴァーナは服もスニーカーもボロボロだったけれど。
 その後、もう少しインディーズライクなバンド、例えばティーンエイジ・ファンクラブやマイブラ、ヨ・ラ・テンゴなんかも好きでよく聴いたけれど、共通しているのはとにかく皆ギターがやかましい。皆んなニール・ヤング・チルドレンだもの。そりゃそうさ。やかましいに決まってる。僕にとってはそれが音楽の全てでした。

 それでもこのあたりのロックを好きになると、そのルーツを辿りたくなるのは世の常とういうもの。やはり60年代、70年代のロックは当時の僕の目にも相当かっこよく映った。「そっちを知らないでこっちばっか聴いてるのってどうなんだろか」という感覚。好奇心と義務感と使命感を持ってざっと聴き漁ったのは以下のバンド/ミュージシャン。

 ローリング・ストーンズ、エアロスミス、ザ・フー、ザ・バンド、スモール・フェイセズ、ハンブル・パイ、ザ・バーズ、ビートルズ、ニール・ヤング、ドアーズ、イーグルス、ジェイムス・ギャング、デレク・アンド・ドミノス、クリーム、ジミヘン、オーティス・レディング、アレサ・フランクリン、キンクス、クイーン、ヴェルベット・アンダーグラウンド、3大キング、ジョンリー・フッカー、ライトニン・ホプキンス、ジャニス・ジョップリン、キャロル・キング、フリー、バドカン、バディ・ガイ、ライ・クーダー、ボブ・マーリー、ニック・ドレイク、グラム・パーンソンズ・・・

 今、パッと思いつくものでこんな感じ。もっともっとありますがイメージとして大体こんな感じは聴かないといかんと思って、素直に凄く良いと思うもの、多少背伸びしているもの、全然良いと思わないもの、僕的には玉石混合な感じで、ただただひたすらに聴き漁ったのであります。

 このいわゆる「昔」のロックを聴くことは比較的再発盤が安く手に入るということもあって簡単なことではあったけれど、現行盤と違ってCDのジャケットもなんだか手抜きっぽいし、とにかく音がペラペラでしょぼいことが多い。安物のコンポで聴くのだから尚更なのだけど、分厚いボリューム感で録音されたハードロックCDに慣れた耳で聴く、ペケぺケでショボショボの小さな音で焼き直された60年代ものの再発CDはどうにもこうにも物足らないのです。なので世間がどれだけ「ジミヘンのファズってすげー」とか「バーズの12弦リッケンのきらびやかなサウンドが云々」とか言われても全然ピンとこないのです。

 はい、それで今日の本題。

 この中に思いつきで列挙したとはいえ絶対に抜けてはいけないミュージシャンが二組います。一つはグレイトフル・デッド。これは完全に僕の音楽性の勘違い及び無理解からくる食わず嫌いによって僕の中で20年くらい放置されてしまった。この件の後悔については過去にも何度か触れたし、今お店でもよくかけているのである程度の懺悔は終了しているつもりなのですが、もう一人ロック好きが抜かしてはいけない偉人を僕は完全にスルーしていました。

 ボブ・ディラン。
 先日ノーベル賞にまで選ばれてしまったロックレジェンドのボブ・ディラン。

 ディランを聴いたのは相当早い段階だったかと思いますが、当時全く解らず。ちんぷんかんぷん。歌詞に重きがあるのは英語に不自由な僕でも解ることでしたが、その長々と語るように同じコード進行を延々と歌うスタイルにすぐに挫折しました。歌詞の意味が解らない、語りっぽい歌い方=曲の抑揚を感じない、そして音がしょぼい。もうこれだけあれば十分。全然良さが解らないのです。もちろん他のバンドだって英詞なのだからほとんど意味は解らないのですが、ディランの場合歌い方のせいもあって歌詞の中身が解らないと何だか前に進めない敷居の高さを感じてました。あとは、初期〜中期のディランのフォークロックサウンドは再発廉価CDではただのペケペケにしか聴こえませんでした。

 で・・・。


 40歳を過ぎ、そろそろ分厚く歪んだロックギターもしんどいよな、もうちょっとクリーンやクランチで渋めに爪弾く感じもいいよな、と嗜好に変化が出てきた今日この頃、自分でもアコギを弾くことが多いのでなんとなくディランをApple Musicで探すのですが、むむむ、ちょっと昔と印象が違うぞ。全然ショボく感じない。むしろギターも歌もものすごい殺気。鋭利鋭角。気迫。何だろか、こうも印象が違うのか。もちろん今の方がまともなスピーカーで聴いてるのは事実だけど、それだけでない根本的な何かを感じる。

 おまけにこんな映像を見たら、昔の自分は全く感じるの力がなかったのだ、と愕然とするばかり。



 これを見てどこがショボいのでしょうか(笑)こんなにも魂のこもったロックンロールが他にあるでしょうか(笑)歌も演奏も凄まじい気迫と熱気。 

 もちろん昔はYouTubeなんてなかったのでこんな映像を見る機会なんてそうそうないのだけど、それにしても、です。

 昔買った廉価版のCDは何故か今手元にはありません。売った記憶はないけれどどこを探してもない。そう、買わないとですね。この時期のディランだけは絶対に外してはならないと音楽を聴き始めて25年くらい経ってようやく気づきました(笑)

 アマゾンでモノ盤のアナログが数枚残ってた。月初ポチります!


boosan

9月の終わり。 [ロック]

■MOONDANCE ヴァン・モリソン

moondance.jpg

 9月もそろそろ終わりですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。ここに来て急に暑さがぶり返して嫌になりますね。今年の夏は身体が少々堪えてます。先週の台風もすごかった。早く涼しくなーれ。
 そんなこんな(どんな?)の9月も終わり、海の向こうのマーリンズではエラいことが起きてしまって個人的には消沈気味ですが、まあなんとか無事に「魔」の9月を乗り切れそうなので、ほんの少しホッとしてます。自分が元気であることに感謝です。
 
 今は店内とても静かです。明日の仕込みも終わり、「さあ、これから夜の営業だ!」と思ったらお客様は一人も来ずという弊店得意のパターンでございます。ここから延々と続く陸の孤島状態に突入するわけですが、だいたいそういう時は音楽もなかなかどうしたものか何を聴いていいか分からなくなるもの。でも、そういう時はヴァン・モリソン、ヴァンモリ兄さんを聴いて平静を保つのです。決して悪い意味でなくで困ったら兄さんの音楽を聴けば何とかなる。「何がどうなるのか?」と聞かれればそれはまあ困るだけなのですが、ヴァンモリ兄さんの普遍性というか頼りがいのある感じというか、心の置き場をどうしたらいいか分からなくなった時こそ彼の音楽が心に響くのです。まあ、僕以外の皆さんにはどうでもいいことですね。店内誰もいないのだから(うちの奥さんはいますが)、何がかかっていても問題は全くナシ。ただこのことは結構重要なことですので、ひっそり皆さんにお教えします。素敵な音楽なのだから。

 さあ、もう少しだけボリュームを上げて鑑賞します。できるだけ早い段階で孤島に橋がかかることを祈って(笑)。


boosan


聴きごろ。 [ロック]

■AGhost Is Born ウィルコ

a ghost is born.jpg

 久しぶりの更新になりました。ご無沙汰しておりました。それにしても毎日暑いですね。今日は今年1番に感じます。あちー。皆様、体調崩されませんように。

 選挙も終わりフジロックも終わって、なんとなく阿波踊り前の小休止状態な私であります。まあ、実際参加した(する)のは選挙(の投票)だけであって、フジも阿波踊りも特段何かするわけでなく、ただうらめしそうにSNSでそれらの様子を伺いながらひたすらに玉ねぎを刻むだけの毎年なのであります。
 
 でも今年のフジロック、ホントは行きたかった。何故ならそれはウィルコが2日目のステージに登場したから。見たかったなあ。はー。3月にフロントマン、jeff Tweedy(親子&その仲間たちバンド)の来日を見た者としてはぜひにでも見たかった母体バンド、ウィルコのライブ。かれこれ彼らがデビューして20年経つそうですが、その当時から追いかけて今思うことは、今が一番脂が乗っているんでないかなーということ。ジェフ兄さんなんかは体重はもう当時の3割増しくらいにはなっていてすっかり大御所の風格ですが、なんだかステージでの佇まいが物凄く穏やかで楽しそうだし、何しろ歌も演奏もめちゃくちゃ上手い。もともとソングライティングのセンスはずば抜けてると思ってましたが、曲の世界観が「大人風」なだけに10年前にリリースした作品の「今の演奏」の方がグッとくるのです。

 今日取り上げたこの白いアルバムは2004年の作品。10年以上の熟成期間がある訳ですが、今聴くとめちゃくちゃ良いです。ソロの弾き語りでもバンドのライブのクライマックスでも、このアルバムからの曲が結構ありますが、僕にとっては今が聴き頃なのです。まあ、完全に主観ですが、ライブでの演奏を見ていると本当にそう思う。名曲「Hummingbird」で、ジェフがギターを持たずにマイク一本軽く小躍りしながら歌うその姿は、ナイーブなイメージの強かったあの頃からは想像もつかなかった(笑)笑えるけどかっこいい。イケてるおっさんのええ感じ。全体的に暗い印象のアルバムだけど、歳をとると暗いと思っていたことが実はそんなに暗くなかった、っていう感じといいますか。

 9月には待望の10作目が出るそうです。昨年の「Star Wars」からインターバル短くて嬉しい限りです。今度はどうやらアコースティック寄りみたい。僕の周りにはあまり(というか全然)ウィルコに興味のある人がいないようなので、もしこのブログを見かけた方は一度聴いてみて欲しいなあと思ってます。まあ、地味だから最初は良さが分からないかもしれませんね。

 
 いや、でもまあ、当店にいらしてくださればいつでも聴けますので、皆様のご来店心よりお待ちしております!(笑)


boosan


 

 

本物。 [ロック]

■SOUND & COLOR アラバマ・シェイクス

sound & color.jpg

 多分このレコードは好き嫌いがはっきりと分かれるのではないかと思います。僕は好き。すごく好き。でも、初めて聴いた時にすぐに良さが分かったわけでなく、むしろ「え、うるさいな。熱すぎるしむつこい」というのが最初の感想。それでもなんとなく気になる存在で、何か脂っこいなーと思いながらもついつい繰り返し聴いてしまう。

 最初にアラバマ・シェイクスを知ったのはBSで放送された「オースティン・シティ・リミッツ」でのライブの模様。まあ、それはそれは圧巻なパフォーマンスで、こちらの目が丸くなって瞳孔開いちゃうくらいの衝撃。

 「ものすごい顔して歌っとるな、このネーサン」

 リードヴォーカルでギターのブリトニー・ハワードさん。こんなに貫禄のあるシンガーの登場は久しぶりなのではないしょうか。見た目はエラ・フィッツジェラルド級。それはもう、凄い声量と情熱全開の表情で歌い上げる激情ヴォーカル。「草食系なんちゃら」がもてはやされる今の時代、このくらい気合の入ったシンガーを他に知りません。ロックちゅうもんはな、ソウルっちゅうもんはな、と説き伏せるかのような説得力&破壊力。どやーーーっ!!これ、4、5回目くらいに見た時にはもう完全に虜になっていました。

 「かっこいい」

 このバンドの本当の格好良さは、実はその激情ヴォーカルのバックを支えるミニマルな演奏陣達。歌とは対照的にクールでヘヴィで超がつくシンプルサウンド。この対比がいい。淡々と。ドン、ドゥン、ドン。ヒップホップや今時のR&Bをも経由した音。しかも、その激情ヴォーカルも実は熱いだけでなく、急激な緩急で時にファルセットで囁くようなスイートサウンドにもなって、とにかく表現が多彩なのであります。

 
 彼らはまだ20代の若者だそうです。今年のグラミーのオルタナ〜賞みたいなのを4冠くらいしたそう。納得。こういうのを聴くとアメリカの音楽の懐の深さを感じずにはいられません。まるでオーティス・レディング&MG`S的なそのソウル感と佇まい。久しぶりの本物の登場にすっかりヤられてしまっています。興味のある方はぜひ。



boosan

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。