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Apple Music。 [カントリー/ルーツミュージック]

■BOOMER`S STORY ライ・クーダー

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 こちらは大学生の頃よく聴いていたライ・クーダーの名盤。当時は「渋い音楽だなぁ」と思いながらも、いかにもアメリカのルーツ音楽らしい乾いた哀愁感に心奪われておりました。すごく好きなアルバム。
 
 あれから20年以上経って、いつ間にか(おそらくは大人の事情により)そのCDは手元から消えてしまっていました。また聴きたいなーと思ってももう一度買い直すか、もしくはYouTubeの一曲ごと細切れに(しかも全曲でない)アップされた音源を広告にイライラしながら聴くしかない状態でしたが、とうとう凄いもんが世の中にあることを知ってしまいました。

 
 ・・・・Apple Music!!・・・。


 ちょっと前にスタートしたApple Music。もちろん存在は知ってました。その登場の折は月間定額制の音楽配信サービスなんて邪道じゃ、と思い見向きもしなかったのですが、今回のライ・クーダーのような昔すごく好きだったのに、今なんらかの事情で聴けない(ほとんどの場合、生活や道楽のために刹那的判断により売ってしまっているのですが)ものが自分にはあまりに多すぎるなーと悶々していたら、ある日突然魔がさして、「3ヶ月間無料お試しボタン」をぽちっと押してしまったのです。

 
 あああああー、凄い。なんでも聴ける。何でもかんでも聴ける。これは「嬉しい」を通り越えてもう完全に「事件」なのである。レコードやCDというものは音楽を聴くためには必要不可欠なツールであると生来徹頭徹尾刷り込まれているので、デジタルとはいえ検索一つで何でもかんでも聴けるというはそれはもう驚きを超えてビッグバンなのである。「そんな、アホな」なのである。嬉しいけど心は複雑なのである。なんだか申し訳ない気持ちすら生まれちゃうのである。でも、煩悩には勝てずまたパシャパシャ検索しては、店のアンプに通して大きい音で聴いてしまうのである。今から30年前にくらいにはお小遣いを貯めてカセットテープでアルバムを買うことを覚え、その後CDプレーヤーを手に入れ、大人になってからはアナログプレーヤーも手に入れた。レコードのジャケットを触って眺めては「うしゃしゃ」と悦に入っていたものである。それが、である。ブツを買わなくても際限なく音楽を聴くことができるのである。


 もちろん、Appleにない音楽も世の中にはごまんとあるので、それで全ていける!、とうわけではないけど、凄いことですね、まったく。


 残念ながら僕の暮らしている環境ではなかなかライ・クーダーの中古のLPを探すのは困難なので、しばらくの間はおとなしくAppleで聴いていようと思います。やっぱりライ・クーダーの音楽はちょっと埃っぽいくらいの中古レコードで聴くのが1番味わいある感じなんでないか。これは本心ですが強がりも半分です。だって、やはりその素晴らしい音楽が聴けるなら手段はどうでも良いと思っている自分もいるから。


 そうこう言いつつ、今日も未だ聴いたことがなかった、hadda brooksやyvonne harrisonの音楽をAppleで聴きました。また、良い音楽に出会ってしまいました。ふー。


 なんだか急にパソコンを綺麗に掃除して扱うようになったのは気のせいだろうか・・・。



boosan


補足:ちなみに音源ごとの個別ダウンロードには全く興味ありません。あれは音質と手元に何もジャケ的なものが残らないことを考えると値段が高過ぎると思うから。定額制聴き放題の魅力はやはりその価格。データとして自分のものにならなくても不思議と満足感があります。

ピザのテープ。 [カントリー/ルーツミュージック]

■THE PIZZA TAPES ジェリー・ガルシア、デイヴィッド・グリスマン、トニー・ライス

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 最近購入したスマッシュヒットはこれ。めちゃくちゃ良かったです。晩年のガルシアのアコースティック・セッション。まさに男の楽しみ。男の哀愁。「Summertime」とか「Knockin` on Heaven`s Door」などのスタンダードとも言える曲のカバーなんかが聴きどころで、非常に聴きやすいのにディープなガルシアワールドがなんとも言えず良い。しわがれたガルシアの歌声と自由なギターに癒されます。

 今これを書いているのはちょうど21:00頃。店内にいるのは僕だけ。奥さんは先に帰りました。今夜は特に暇なものだから尚更趣味趣味な時間になってしまってます。2月〜3月頭と、とても忙しくさせていただいたので、その反動かな(笑)今日は自由時間が多くて喜びながら困っています。
 ま、いいか。背中も首も少々悲鳴を上げ気味だったし、こんな日もたまになら(本当にたまになら)嬉しいものです。

 ところで、タイトルの「ピザのテープ」ってなんかいいですね。どういう意味があるのか知らないけど、本人たちがリラックスしていることだけは伝わる。曲間の話し声とかもそのまま入ってて、その緩さがかえって大人の感じ。ピザでも食べながら演奏してたのかな。CDの裏ジャケには文字通り食べ終わったピザの残りカス。聴き終わる頃にはちょうど、って感じ。

 今日はこの後、最近控えめだったアルコールも少しだけやってしまおうかなと思います。僕にとっては取り立てて何も起こらず何の話題もない日ですが、意外とこういう日はありそうでない貴重な日です。(暇なのに心が穏やか、という貴重さ)

 
 では、みなさん、リニューアルしたキーマカレーでも食べに、明日も宜しくお願いします。結構美味しいと思ってますのでー。おやすみなさい。



boosan


再会。 [キューバ]

■Ibrahim Ferrer イブライム・フェレール

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 初めてブエナ・ヴィスタ・ソシャル・クラブ(以下BVSC)の音楽を聴いたのは、ちょうどロンドンですることもなくフラフラしている頃で、しょっちゅう出入りしていたピカデリーサーカス近くのタワーレコードやその近くのHMVではBVSCのCDが山積みになっていました。ジャケがとてもカッコよかったので内容もロクに確認せず購入。これがロンドンで先端の音楽なのだろうな、くらいの気持ちでCDを買った。僕は当時24歳。今から18年も前の話です。

 生まれて初めて聴くキューバのジャズ。英語圏以外の音楽を購入するのもそれが初めてでした。もちろん、ライ・クーダーがプロデュースであったことが一番の購入動機ではあったけど、何かこう、うまく説明できないけどジャケットから伝わる「匂い」というか、ただ事でない未知の音楽の凄みが、それはもうジャケットからガシガシと伝わってきたのです。

 内容は今更僕が説明するまでもなく、キューバで既に忘れられていた老ミュージシャン達をライ・クーダーの発掘によって新たに再生させ、録音した、という感動の音楽。その記録はヴィム・ヴェンダースによって映画化されて、僕も帰国後渋谷のシネマライズ(今は無き)でそれを見ました。映像と音楽の圧倒的な素晴らしさにただただ感動したのでした。

 でも、正直なところ最初は難しかったかな。聴きなれないスペイン語の歌とロック耳には馴染みのないパーカッシヴなラテンのリズム。そして強烈な哀愁。おっちゃんたちの音楽。むむむ・・・。
 まあ、判るわけがないですね。することもなくチャラチャラと外国をふらふらしているような中途半端な若造には。でも理解したい気持ちだけはあった。何か大事なものが潜んでいることだけは察しがついていた。でもピンとこない。ヴェンダースの映画を見るまではそんな感じでした。

 
 そして先日、ピーター・バラカンさんのラジオで彼らの来日を知りました。もうすぐだそうです。そんなことを聞いたら無性にBVSC関連の人たちの演奏が聴きたくなって、棚の奥から引っ張り出してはそれ以来毎日のように貪り聴いてます。


 ・・・し、沁みるなー。


 表題のイブライム・フェレールも、最長老コンパイ・セグンドも、ルーベン・ゴンザーレも今はもう居ません。みんな何年か前に亡くなってしまっています。でも、今回の来日では歌姫オマーラ・ポルトゥンドが来日するそうです。御歳85。残念ながら僕は見に行けませんがきっと素晴らしい音楽を届けてくれることでしょう。

 イブライム・フェレールの人生(映画を見てない人はぜひ見てみて)を考えたら今だって僕なんて小僧も小僧ですが、以前と違って何かこう身体に、そして血管の隅々まで、その音楽が染み渡るのだよなぁ。「生きる」ことの意味。ポジティヴな意味でも達観的な意味でも、そしてネガティブな意味においてさえも彼の歌がしっくりくるのです。この音楽の本質を受け入れられるようになった気がします。

 妻と二人、自力で店をやって毎日が結構シビアなだけに、イブライム・フェレールの歌は僕にとってはまさしく癒しのブルーズ。先日、「店が3周年を迎えました」という主旨の文章をFacebookに投稿したらいろんな人がおめでとう、と言ってくださいました。嬉しかったです。やはり、慣れない土地での3年の緊張感は半端ではなかった。そしてふと、3年経ったなー、と感慨にふけっていたら再びBVSCの音楽と出会ったのです。自分の棚からCDを引っ張り出しただけなのだけど。「再会」。それは、今のタイミングだからこその嬉しい「再会」でした。

 全く意味がわからなくとも、スペイン語の歌詞をせめて音面だけでも覚えられないかな、と只今奮闘中であります(笑)

 
 今週も大変忙しくさせていただきました。ありがとうございます。月曜日の夜には身体も結構ギスギスなのでブログのテンションもどうしても「哀愁系」になりがちです(笑)そのあたりをご考慮の上、俺も(私も)たまにはBVSCでも聴くかー、となってもらえたなら幸いです。本当に良い音楽ですから。

 ではでは、また水曜日に。



boosan
 

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